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握力80キロでできることや鍛え方!どのくらいの割合いる?

握力80キロ──この数字を聞いて、あなたはどのような印象を持つでしょうか。

一般的な成人男性の握力が40~50キロ程度であることを考えると、握力80キロは常人の約2倍という驚異的な数値です。

まるで漫画やアニメの世界から飛び出してきたような握力80キロの世界は、実際にはどのようなものなのでしょうか。この圧倒的な握力を持つ人々は一体どれほど珍しい存在なのか、そして彼らには一体どのようなことができるのか。

さらには、私たち一般人がこの領域に到達するためには、どのような鍛え方が必要なのでしょうか。

本記事では、握力80キロという驚異的な数値について、具体的にできることから動物との比較、その希少性、そして到達するための効果的な鍛え方まで、詳しく解説していきます。握力向上を目指す方はもちろん、単純に握力80キロの世界に興味がある方にとっても、きっと興味深い内容となることでしょう。

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握力80キロでできること

それではまず、握力80キロという驚異的な力でできることについて解説していきます。

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身近なもので試せる驚きの行為(リンゴ潰し・テニスボール・瓶のふたなど)

握力80キロがあると、日常生活で目にする様々なものを使って驚くような行為が可能になります。

最も有名で分かりやすい例が、リンゴを素手で握り潰すことです。一般的なリンゴを握り潰すのに必要な力は約60~70キロとされているため、握力80キロがあれば比較的容易に実現できます。

ただし、青リンゴや硬い品種の場合はより難しくなります。握り方にもコツがあり、親指と他の4本の指で挟み込むようにして圧力をかけることで、美しく真っ二つに割ることが可能です。

テニスボールを片手で潰すことも可能になります。

新品のテニスボールは内部の空気圧により相当な抵抗がありますが、握力80キロがあればしっかりと握り潰すことができます。これは握力測定器がない場合の目安としても使われることがあり、テニスボールが完全に潰れるレベルであれば握力70キロ以上はあると判断されます。

さらに、どんなに固く閉まった瓶のふたでも楽々と開けられるようになります。

ピクルスの瓶や調味料のふた、化粧品の容器など、通常は道具を使わなければ開けられないようなものでも、素手で簡単に開けることが可能です。これは日常生活において非常に実用的なメリットと言えるでしょう。

その他にも、厚めの雑誌を素手で半分に破ったり、アルミ缶を縦に潰したり、ゴルフボールに指の跡をつけたりといった、一般人には不可能な行為が可能になります。

特に驚くのは、生卵を握り潰さずに持つことができる点です。握力80キロの人は力の調整能力も優れており、繊細な卵でも割らずに確実にホールドすることができます。

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日常生活で役立つ場面

握力80キロは、日常生活の様々な場面で大きなメリットをもたらします。

重い荷物を長時間持ち続けることができるため、引越し作業や大型家具の移動などが格段に楽になります。一般的な人が両手で持つ必要があるような荷物でも、片手で楽々と運ぶことが可能です。

20キロの米袋を片手で軽々と持ち上げることも可能で、買い物帰りの負担が大幅に軽減されます。

料理の場面でも威力を発揮します。

固い食材を手で割ったり、カニやエビの殻を素手で簡単に剥くことができます。また、ナッツ類も道具なしで割ることが可能で、クルミなどは手のひらで簡単に潰すことができます。

固いアボカドの種を取り除く際も、包丁を使わずに手で簡単に取り出すことが可能です。

ガーデニングや庭仕事においても大きなアドバンテージがあります。

太い枝を手で折ったり、土が固く詰まった鉢から植物を取り出す際も、道具を使わずに作業できます。また、水道の蛇口が固くて回らない場合でも、工具なしで開閉することが可能です。

雑草を根こそぎ抜く作業も、一般人では困難な太い根の雑草でも簡単に抜くことができます。

DIYや修理作業でも非常に役立ちます。

ネジが固く締まっていても素手で回すことができ、工具を使わずに多くの作業を完了することができます。これにより、作業効率が大幅に向上し、時間短縮にもつながります。

特に、電気製品の電池交換などで固くなったネジを回す際には、その威力を実感できるでしょう。

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握力80キロが活かせる職業・分野

握力80キロという特殊な能力を活かせる職業は数多く存在します。

建設業界では、重い工具や資材を長時間扱う必要があるため、握力80キロは作業効率と安全性の両面で大きなアドバンテージとなります。特に高所作業では、工具を落とすリスクが大幅に軽減され、同僚の安全確保にもつながります。

電動工具を使用する際も、振動に負けない確実なグリップ力により、精密な作業が可能になります。

消防士や救急隊員といった人命救助に関わる職業でも、握力80キロは非常に重要です。

重い装備を持ちながらの救助作業や、要救助者を確実につかんで引き上げる際の信頼性が格段に向上します。また、はしご車での作業中も、確実にホースや器具を保持できるため、作業の精度と安全性が高まります。

煙の中での作業では視界が悪くなりますが、確実な握力があることで手探りでも安全に作業を進めることができます。

スポーツ指導者やトレーナーの分野でも握力80キロは大きな武器となります。

デモンストレーション時の説得力が増し、生徒や選手に与える印象と信頼感が大幅に向上します。特に格闘技や筋力トレーニングの指導においては、その効果は顕著に現れます。

また、マッサージ師や整体師などの治療系職業でも、深部筋肉へのアプローチが可能になり、治療効果の向上が期待できます。

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握力80キロはどのくらい凄いのか

続いては、握力80キロがどれほど凄い数値なのかを様々な比較で確認していきます。

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動物の握力との比較

握力80キロという数値を動物の握力と比較してみると、その凄さがより実感できます。

まず、チンパンジーの握力は約200~300キロとされており、人間の握力80キロでもチンパンジーには及びません。しかし、これは体重比で考えると人間の方が優秀で、チンパンジーの体重は40~60キロ程度なのに対し、人間は70~80キロが平均的です。

興味深いことに、オランウータンの握力は約400~500キロという驚異的な数値を記録します。これは木の枝にぶら下がって生活するための特殊な進化の結果です。

意外なところでは、コアラの握力も相当強く、約100~150キロと言われています。ユーカリの木にしがみつくために発達した握力で、人間の握力80キロに近い数値を持っています。

身近な動物では、犬の咬合力と比較することもできます。大型犬の咬合力は約150~200キロですが、これは咬む力であり握力とは異なります。しかし、人間の握力80キロは中型犬の咬合力に匹敵するレベルと考えることができます。

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有名人・アスリートとの比較

有名人やアスリートの握力と比較すると、握力80キロの位置づけがより明確になります。

プロレスラーや格闘家の中でも、握力80キロを超える選手は限られています。例えば、元横綱の千代の富士の握力は約85キロと記録されており、握力80キロはこのレベルに近い数値となります。

ボクシング界では、重量級の世界チャンピオンでも握力70キロ前後が一般的で、握力80キロは世界トップクラスのレベルです。

野球界では、メジャーリーグの強打者でも握力60~70キロが平均的とされています。バッティングには握力よりもスイング速度や技術が重要とされているためです。

ロッククライミングの世界では、握力の持久力が重要視されるため、瞬間的な握力80キロよりも、50~60キロの力を長時間維持できる能力の方が重視されます。

一般的な男性芸能人の握力は40~50キロ程度であることを考えると、握力80キロは芸能界においても特別な存在となります。

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握力80キロの物理的な意味

握力80キロという数値を物理的な観点から見ると、その凄さがより具体的に理解できます。

握力80キロは、約784ニュートンの力に相当します。これは78.4キログラム重の物体を支えることができる力です。つまり、標準的な成人男性一人分の体重を片手で支えられる計算になります。

圧力の観点から見ると、手のひらの接触面積を約100平方センチメートルとすると、1平方センチメートルあたり約0.8キログラム重の圧力をかけることができます。これは相当な圧力で、多くの物質を変形させるのに十分な力です。

工学的な視点では、握力80キロは多くの機械部品の締付トルクに相当します。例えば、自動車のホイールナットの締付トルクは約100~120ニュートンメートルですが、握力80キロがあれば相応の力でナットを締めることが可能です。

また、建築現場で使用される手工具の多くは、握力50~60キロを想定して設計されているため、握力80キロがあれば、ほとんどの工具を最大性能で使用することができます。

エネルギー的な観点では、握力80キロで1秒間握り続けることで消費されるエネルギーは約80ジュールとなり、これは小さなLED電球を数秒間点灯させることができるエネルギーに相当します。

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握力80キロの人はどのくらいの割合いる?

続いては、握力80キロの人がどれほど珍しい存在なのかについて確認していきます。

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一般的な握力の平均値との比較

日本人の平均的な握力を見てみると、成人男性で約47キロ、成人女性で約28キロとなっています。

この数値と比較すると、握力80キロがいかに突出した数値であるかが分かります。具体的には、平均的な成人男性の握力の約1.7倍、成人女性の握力の約2.9倍という計算になります。

これは単純に「強い」というレベルを超えて、人間の握力の上限に近い領域と言えるでしょう。

年代別に見ると、20代男性の平均握力は約50キロ、30代で約48キロ、40代で約46キロと、加齢とともに徐々に低下していきます。どの年代と比較しても、握力80キロは平均の1.6倍以上という数値になります。

スポーツ庁が発表している体力・運動能力調査によると、握力60キロを超える男性でさえ全体の10%程度しか存在しません。

握力70キロを超えると5%以下、そして握力80キロとなると、全人口の1%にも満たない極めて希少な存在となります。

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年代別・性別での握力80キロの希少性

年代別に見ると、握力のピークは一般的に20代後半から30代前半とされています。

しかし、この年代であっても握力80キロに到達する人は極めて少数です。20代男性の握力の上位1%でも70キロ前後であることを考えると、握力80キロは0.1%、つまり1000人に1人いるかいないかという希少性を持っています。

30代以降になると、加齢による筋力低下もあり、この割合はさらに低くなります。

40代以降では握力80キロを維持することは極めて困難とされており、継続的なトレーニングを積んだアスリートレベルの人でも達成は困難です。50代以降になると、握力80キロを持つ人は1万人に1人程度の超希少な存在となります。

女性の場合、握力80キロに到達することは生理学的にも極めて困難とされています。

女性アスリートの中でも握力60キロを超える選手は非常に珍しく、握力80キロの女性は世界レベルでも数えるほどしか存在しないと考えられます。これは筋肉量や骨格の違いによるものです。

女性の握力世界記録は約70キロ程度とされており、握力80キロはこれを大幅に上回る数値となります。

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アスリートや特殊職業での握力80キロの位置づけ

アスリートの世界においても、握力80キロは特別な数値です。

格闘技選手、重量挙げ選手、ロッククライマーなど、握力が重要とされる競技の選手でも、握力80キロに到達するのは一握りのトップアスリートのみです。

例えば、プロの格闘技選手の平均握力は60~70キロ程度とされており、握力80キロを超える選手は世界チャンピオンクラスに限られます。

UFCのヘビー級チャンピオンクラスでも、握力80キロを超える選手は限られており、その希少性がうかがえます。

また、ロッククライミングの世界最高峰の選手でも、握力80キロを超える選手は極少数です。

むしろ、持久力と技術が重視されるため、瞬間的な握力よりも長時間保持できる能力が重要とされています。世界最高レベルのクライマーでも、握力は70キロ前後が一般的です。

特殊職業においても同様で、建設作業員や消防士など、日常的に握力を使用する職業の方々でも、握力80キロは特別な数値として扱われています。

これらの職業に従事する方々の平均握力が55~65キロ程度であることを考えると、握力80キロの希少性がより一層際立ちます。

力仕事を長年続けているベテランの職人さんでも、握力80キロに達する人は100人に1人程度と推測されます。

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握力80キロに到達する鍛え方

続いては、握力80キロに到達するための具体的な鍛え方を確認していきます。

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基本的な握力トレーニング方法

握力80キロを目指すには、まず基礎的なトレーニングから始めることが重要です。

ハンドグリッパーを使ったトレーニングが最も効果的とされています。まずは30~40キロのハンドグリッパーから始めて、徐々に重量を上げていきます。1日3セット、各セット10~15回を目安に行いましょう。

重要なのは、完全に握り切ることです。中途半端な可動域では効果が半減してしまいます。

デッドハング(ぶら下がり)も非常に効果的なトレーニングです。

鉄棒や懸垂バーにぶら下がることで、握力の持久力を向上させることができます。最初は30秒から始めて、徐々に時間を延ばしていきます。最終的には2分以上ぶら下がれることを目標にしましょう。

週3回、各セッション5分程度から始めることをお勧めします。

ファーマーズウォークも握力強化に効果的です。

重いダンベルやケトルベルを両手に持って歩くトレーニングで、実際の日常生活に近い形で握力を鍛えることができます。15~20メートルの距離を3セット行うことから始めましょう。

重量は、最初は体重の半分程度から始めて、徐々に体重と同じ重量まで上げていきます。

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上級者向けの専門的な鍛え方

基礎的なトレーニングに慣れてきたら、より専門的なトレーニングに移行します。

COC(キャプテンズ・オブ・クラッシュ)グリッパーを使用したトレーニングは、握力向上において最も効果的とされています。No.1(63キロ)から始めて、No.2(88キロ)、No.3(127キロ)、No.4(165キロ)と段階的に重量を上げていきます。

握力80キロの目標であれば、No.2を確実にクローズできるレベルが必要です。

ピンチグリップトレーニングも重要です。

プレートを指先でつまんで持ち上げるトレーニングで、指先の力を集中的に鍛えることができます。5キロのプレートから始めて、徐々に重量を増やしていきます。

最終的には20キロのプレートを指先だけで持ち上げることを目標とします。

ワンハンドデッドリフトは握力向上の最終段階として非常に効果的です。

片手でバーベルを持ち上げるトレーニングで、握力だけでなく全身の連動性も鍛えることができます。ただし、正しいフォームで行わないと怪我のリスクが高いため、専門指導者の下で行うことをお勧めします。

初心者は40キロから始めて、最終的には体重以上の重量を目標とします。

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握力80キロ到達のためのトレーニングプラン

握力80キロに到達するための具体的なトレーニングプランをご紹介します。

**初心者期(1~3ヶ月)**

まずは基礎体力の向上から始めます。週3回、各30分程度のトレーニングを行います。

月曜日:ハンドグリッパー(30キロ)3セット、デッドハング3セット
水曜日:ファーマーズウォーク3セット、リストカール3セット
金曜日:ハンドグリッパー(35キロ)3セット、ピンチグリップ3セット

この期間中に握力50キロ到達を目標とします。

**中級者期(4~8ヶ月)**

トレーニング頻度を週4~5回に増やし、より高重量のハンドグリッパー(50~60キロ)を使用します。

月曜日:COCグリッパーNo.1、デッドハング(重り付き)
火曜日:ピンチグリップ、ファーマーズウォーク(重量アップ)
木曜日:ハンドグリッパー(60キロ)、リストローラー
金曜日:ワンハンドデッドリフト(軽重量)、握力持久力トレーニング

この期間中に握力65キロ到達を目標とします。

**上級者期(9ヶ月~)**

COCグリッパーを使用した本格的なトレーニングを開始します。

週5~6回のトレーニングで、各セッション45分~1時間を目安とします。

月曜日:COCグリッパーNo.2チャレンジ、補助エクササイズ
火曜日:ピンチグリップ(20キロプレート)、デッドハング(3分目標)
水曜日:ワンハンドデッドリフト(体重の80%)、握力持久力
木曜日:COCグリッパーNo.1.5、ファーマーズウォーク(体重×1.5)
金曜日:総合的な握力テスト、弱点補強
土曜日:軽めの握力維持トレーニング

重要なのは、トレーニングの継続と適切な休息です。

握力は他の筋肉と比べて回復に時間がかかるため、オーバートレーニングに注意しながら計画的に進めることが成功の鍵となります。また、栄養摂取と睡眠も握力向上には欠かせない要素です。

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まとめ

握力80キロという驚異的な数値について、様々な角度から詳しく解説してきました。

この記事で分かったように、握力80キロは一般人の約2倍という圧倒的な力であり、リンゴを潰したり、テニスボールを握り潰したりといった驚くような行為が可能になります。日常生活においても、重い荷物の運搬から固い瓶のふた開けまで、様々な場面で大きなメリットをもたらします。

動物との比較では、コアラの握力に匹敵するレベルであり、人間としては極めて特別な能力であることが明らかになりました。

また、握力80キロを持つ人は全人口の1%にも満たない極めて希少な存在であることも明らかになりました。プロアスリートの中でも世界チャンピオンクラスに限られる特別な領域なのです。

握力80キロへの到達は決して容易ではありませんが、正しいトレーニング方法と継続的な努力により、不可能ではありません。基礎的なハンドグリッパーから始まって、段階的に負荷を上げていくことで、着実に握力を向上させることができます

重要なのは、焦らずに長期的な視点でトレーニングに取り組むことです。握力向上の道のりは長く険しいものかもしれませんが、その過程で得られる達成感と、日常生活での実用性は計り知れません。

まずは現在の握力を測定し、自分に合ったレベルからトレーニングを始めてみてはいかがでしょうか。握力80キロという目標に向かって、一歩ずつ着実に歩んでいきましょう。継続は力なり──この言葉を胸に、握力向上の旅を始めてみてください。


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