握力の鍛え方や知識

ハンドグリップの正しい握り方と回数は何回?効果的な負荷は何キロ?

ハンドグリップ(握力トレーニング器具)を購入したものの、「正しい握り方が分からない」「何回やればいいのか」「何キロの負荷を選べばいいのか」と迷っていませんか。適当に握っているだけでは、効果が出にくく怪我のリスクもあります。

実はハンドグリップには正しい握り方があり、目的に応じた最適な回数と負荷設定があるのです。これらを理解することで、効率的に握力を鍛えられます。

本記事ではハンドグリップの正しい握り方のフォーム、目的別の最適な回数とセット数、初心者から上級者までのレベル別負荷設定を詳しく解説していきます。さらに効果的なトレーニングプランや注意点まで網羅的にお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。

ハンドグリップの正しい握り方

それではまず、ハンドグリップの正しい握り方について解説していきます。

基本的な握り方のフォーム

ハンドグリップの基本的な握り方は、手のひら全体でしっかり握ることが重要です。指先だけで握ると、効果が半減してしまいます。

正しいフォームの手順は以下の通り。まず片手でハンドグリップを持ち、上側のハンドルを手のひらの付け根に当てます。下側のハンドルは指の第二関節あたりに当てるのです。

手首は真っすぐに保ちます。手首を曲げたり反らしたりすると、握力が十分に発揮できず、手首を痛める原因にもなるでしょう。

腕の位置も重要。腕を自然に下ろした状態か、軽く前に伸ばした状態で握ります。肘を大きく曲げたり、肩をすくめたりしないようにするのです。

正しいフォーム:手のひら全体で握る、手首は真っすぐ、腕は自然に下ろす

握る動作はゆっくりと行いましょう。1〜2秒かけて完全に閉じ、閉じた状態で1秒キープ、1〜2秒かけて開く。この動作を繰り返すのです。

反動を使わないことも大切。勢いよく握ったり、身体全体を使って握ったりすると、前腕の筋肉に適切な負荷がかかりません。

完全に閉じることが理想ですが、負荷が重すぎて閉じられない場合は、閉じる手前まででも効果はあります。無理に閉じようとして怪我をしないようにしましょう。

呼吸も意識するとより効果的。握る時に息を吐き、開く時に息を吸うのが基本です。呼吸を止めると血圧が上がるため、注意が必要でしょう。

よくある間違った握り方

ハンドグリップトレーニングでよく見られる間違いを確認しましょう。これらの間違いは効果を低下させ、怪我のリスクを高めます

最も多い間違いは、指先だけで握ること。ハンドルを指の先端だけで挟んでしまうと、前腕の筋肉が十分に使われません。手のひら全体で握るのが正解です。

手首を曲げて握るのも間違い。手首を手のひら側に曲げた状態で握ると、手首に過度な負担がかかり、腱鞘炎の原因になる可能性があるのです。

反動を使って勢いよく握るのもNG。「バン!」と音がするほど勢いよく閉じる人がいますが、これは筋肉への効果が薄く、器具の破損原因にもなります。

よくある間違い:指先だけで握る、手首を曲げる、反動を使う、完全に開かない

完全に開かずに次の動作に移るのも効果が低下します。毎回しっかりとハンドルを開いてから、次の握りに移ることが重要でしょう。

左右同時に握るのも間違い。両手で同時に握ると、力の入れ方が不均等になりやすく、フォームが崩れます。片手ずつ集中して行うのが正解です。

座った状態で、肘をももに乗せて握るのも良くありません。肘が固定されると、前腕だけでなく上腕の筋肉も使ってしまい、握力トレーニングの効果が薄れるのです。

高速で何十回も連続して握るのも間違い。速すぎると筋肉に十分な負荷がかからず、トレーニング効果が低下します。ゆっくり確実に行うことが大切でしょう。

効果を高める握り方のコツ

基本的な握り方をマスターしたら、さらに効果を高めるコツを取り入れましょう。細かい工夫で、トレーニング効果が大きく変わります。

握り切った状態で1〜3秒キープすると、筋肉への負荷が増します。「握る→キープ→開く」のリズムを意識するのです。キープ時間を長くするほど、筋持久力も鍛えられるでしょう。

ネガティブ動作を意識することも効果的。開く動作をゆっくり行うことで、筋肉に異なる刺激を与えられます。特に握力向上には、ネガティブ動作が重要とされているのです。

握る角度を変えるのも一つの方法。手のひらを上に向けたり、下に向けたり、横に向けたりすることで、異なる筋肉に刺激を与えられます。

効果を高めるコツ:握り切ってキープ、ネガティブ動作を意識、角度を変える

最後の1〜2回は限界まで追い込むことも重要。「もう握れない」と思ってからの1回が、筋力向上に最も効果的なのです。ただし怪我をしない範囲で行いましょう。

ウォーミングアップも効果を高めます。トレーニング前に、軽く手を開閉したり、手首を回したりして、筋肉を温めるのです。

トレーニング後のストレッチも重要。手首や指をゆっくり伸ばすことで、筋肉の緊張をほぐし、回復を促進できます。

鏡の前で行うのも良い方法。自分のフォームを確認しながら行うことで、正しい姿勢を維持しやすくなるでしょう。

ハンドグリップは何回やるべきか

続いてはハンドグリップトレーニングの最適な回数について確認していきます。

目的別の最適な回数

ハンドグリップの回数は、トレーニングの目的によって変わります。筋力アップ、筋持久力、維持など、目的に応じて設定しましょう。

筋力アップが目的の場合、6〜12回×3〜5セットが基本。最後の1〜2回がギリギリできる程度の負荷で行います。これが筋肥大に最も効果的な回数なのです。

筋持久力を高めたい場合は、15〜25回×3〜4セット。やや軽めの負荷で、回数を多くこなします。スポーツで長時間握り続ける必要がある人に適しているでしょう。

現在の握力を維持するのが目的なら、10〜15回×2〜3セットで十分。負荷も現在の握力の60〜70%程度で、無理なく続けられるレベルです。

目的 回数 セット数 負荷レベル
筋力アップ 6〜12回 3〜5セット 握力の70〜85%
筋持久力向上 15〜25回 3〜4セット 握力の50〜60%
握力維持 10〜15回 2〜3セット 握力の60〜70%
リハビリ 10〜20回 2〜3セット 握力の30〜50%
ウォーミングアップ 15〜20回 1〜2セット 握力の40〜50%
筋力アップなら6〜12回×3〜5セット。筋持久力なら15〜25回×3〜4セット

リハビリ目的の場合は、10〜20回×2〜3セットで、かなり軽い負荷から始めます。痛みがない範囲で、徐々に回数と負荷を増やしていくのです。

ウォーミングアップとして使う場合は、15〜20回×1〜2セット。本格的なトレーニングの前に、軽い負荷で筋肉を温めます。

初心者の場合は、まず10回×3セットから始めるのが安全。慣れてきたら、目的に応じて回数を調整していきましょう。

セット数とインターバル

回数だけでなく、セット数とインターバル(休憩時間)も重要です。これらを適切に設定することで、トレーニング効果が最大化されます。

セット数は3〜5セットが基本。1セットだけでは筋肉への刺激が不十分で、6セット以上はオーバートレーニングのリスクがあるのです。

セット間のインターバルは、目的によって変わります。筋力アップが目的なら1〜2分、筋持久力向上なら30秒〜1分が目安です。

インターバル中は完全に休むのではなく、軽く手を開閉したり、手首を回したりすると良いでしょう。血流を保つことで、次のセットのパフォーマンスが上がります。

基本は3〜5セット。インターバルは筋力アップなら1〜2分、筋持久力なら30秒〜1分

左右の手を交互に行う方法もあります。右手1セット→左手1セット→右手2セット→左手2セット、という具合です。これなら片方が休んでいる間に、もう片方をトレーニングできます。

セット数を増やすより、フォームを正確に保つことの方が重要。疲れてフォームが崩れるなら、セット数を減らすか、負荷を軽くしましょう。

週に何日行うかも考慮すべき。週3〜4日なら3〜4セット、週5〜6日なら2〜3セットと、頻度とセット数はバランスを取るのです。

記録をつけることもおすすめ。「今日は10回×4セット完了」とメモしておくと、成長が可視化されてモチベーションが上がります。

トレーニング頻度の目安

ハンドグリップトレーニングの頻度は、週3〜4回が最も効果的とされています。毎日やりすぎると、筋肉の回復が追いつきません。

筋肉は休息中に成長するため、トレーニング後48〜72時間の休養が必要。週3回なら月・水・金、週4回なら月・火・木・金のように、間隔を空けるのです。

毎日やりたい場合は、負荷を軽くして回数を少なめに。握力の50%程度の負荷で、10回×2セット程度なら、毎日でも問題ないでしょう。

週2回でも効果はあります。ただし週1回では、維持はできても向上は難しい。最低でも週2回は行いたいところです。

理想は週3〜4回。最低48時間の休養を取ることが筋力向上の鍵

トレーニング日の時間帯も一定にすると良い。毎回同じ時間帯に行うことで、身体が習慣化し、パフォーマンスが安定するのです。

疲労が残っている場合は、無理せず休養日を増やしましょう。筋肉痛がひどい時や、握力が明らかに低下している時は、回復を優先すべきです。

長期的な視点も重要。3ヶ月、6ヶ月と継続することで、確実に握力は向上します。焦らず、着実に続けることが成功の秘訣でしょう。

ハンドグリップの負荷は何キロがいいのか

続いてはハンドグリップの負荷設定について確認していきます。

初心者におすすめの負荷

ハンドグリップを始めたばかりの初心者には、現在の握力の60〜70%程度の負荷がおすすめです。これなら安全に、確実に効果が得られます。

現在の握力が分からない場合は、以下を目安にしましょう。成人男性なら20〜30kg、成人女性なら15〜20kg、高齢者なら10〜15kgから始めるのが無難です。

調整式ハンドグリップなら、最も軽い設定から始めます。10回程度できる負荷を見つけたら、それが適切なスタート地点でしょう。

固定負荷のハンドグリップを購入する場合は、実際に店頭で試すのがベスト。10〜15回ギリギリできる負荷を選ぶと良いのです。

初心者の目安:男性20〜30kg、女性15〜20kg、高齢者10〜15kgから始める

軽すぎると効果が薄いですが、重すぎると怪我のリスクがあります。「少し重いかな」と感じる程度が、ちょうど良い負荷です。

最初の1〜2週間は、軽めの負荷で正しいフォームを身につけることに集中しましょう。フォームが固まってから、負荷を上げていくのです。

痛みを感じたら、すぐに負荷を下げること。「我慢すれば強くなる」は間違いで、痛みは身体からの警告サインなのです。

レベル別の負荷設定

トレーニングを続けて握力が向上したら、レベルに応じて負荷を上げていきます。適切な負荷設定が、継続的な成長の鍵です。

レベル 現在の握力 推奨負荷(男性) 推奨負荷(女性)
初心者 30〜40kg / 20〜25kg 20〜30kg 15〜20kg
初中級者 40〜50kg / 25〜30kg 30〜40kg 20〜25kg
中級者 50〜60kg / 30〜35kg 40〜50kg 25〜30kg
中上級者 60〜70kg / 35〜40kg 50〜60kg 30〜35kg
上級者 70kg以上 / 40kg以上 60kg以上 35kg以上

握力が向上したら、2〜3kg刻みで負荷を上げていくのが理想的。急激に負荷を上げると、怪我のリスクが高まります。

負荷は現在の握力の70〜80%が目安。2〜3kg刻みで徐々に上げていく

複数の負荷を持つのも効果的。例えば30kg、40kg、50kgの3種類を用意し、ウォーミングアップ→メイン→追い込みと使い分けるのです。

同じ負荷でも、握る角度や速度を変えることで、刺激を変えられます。負荷を上げるだけが成長の方法ではないのです。

上級者になると、握力計で測った数値より重い負荷が必要になることもあります。握力60kgでも、70kgの負荷でトレーニングする人もいるでしょう。

負荷を上げるタイミング

負荷を上げるタイミングは、現在の負荷で目標回数が楽にできるようになった時です。明確な基準を持つことが重要でしょう。

具体的には、10回×3セットが2週間連続で楽にできるようになったら、負荷を上げる目安。「もう少しできそう」と感じる段階です。

逆に、まだ10回がギリギリの段階で負荷を上げるのは早すぎます。フォームが崩れたり、怪我をしたりするリスクがあるのです。

左右両方で目標回数ができるようになってから上げましょう。利き手だけできても、非利き手ができなければ、まだ時期尚早です。

負荷を上げるタイミング:目標回数が2週間連続で楽にできるようになったら

負荷を上げた直後は、回数が減るのが普通。以前は10回できたのに、負荷を上げたら7回しかできなくなるのは正常な反応です。

新しい負荷に慣れるまで、2〜4週間かかります。その間は焦らず、徐々に回数を増やしていきましょう。

定期的に握力を測定することも重要。月に1回程度測定して、実際に握力が向上しているか確認するのです。向上していれば、負荷設定は適切だと判断できます。

効果的なハンドグリップトレーニングの組み方

続いてはレベル別の具体的なトレーニングプランを確認していきます。

初心者向けトレーニングプラン

ハンドグリップを始めたばかりの初心者には、シンプルで継続しやすいプランがおすすめです。複雑にしすぎると、続かなくなります。

第1〜4週(導入期)は、週3回、10回×3セット。負荷は20〜30kg(男性)、15〜20kg(女性)から始めます。正しいフォームを身につけることに集中するのです。

第5〜8週(基礎固め期)は、週3〜4回、12回×3セット。負荷を2〜3kg上げるか、回数を増やします。この時期に習慣化を目指しましょう。

第9〜12週(成長期)は、週4回、12〜15回×4セット。さらに負荷を上げるか、セット数を増やします。3ヶ月継続できれば、握力は確実に向上しているはずです。

初心者プラン:最初は週3回×10回×3セット。3ヶ月で週4回×15回×4セットへ

トレーニング日の例:月曜・水曜・金曜、または火曜・木曜・土曜など。間隔を空けることが重要です。

記録をつけることを習慣化しましょう。「〇月〇日:30kg×10回×3セット完了」とメモするだけで、モチベーションが上がります。

痛みや違和感があったら、すぐに休養。初心者は無理をしがちですが、怪我をすると長期間トレーニングできなくなるのです。

中級者向けトレーニングプラン

3ヶ月以上継続し、握力が10kg以上向上した中級者には、バリエーションを取り入れたプランがおすすめです。

週4〜5回のトレーニングで、日によって負荷や回数を変えます。月曜は高負荷・低回数(8回×5セット)、水曜は中負荷・中回数(12回×4セット)、金曜は低負荷・高回数(20回×3セット)という具合です。

負荷も複数用意します。40kg、50kg、60kgの3種類を使い分け、その日の調子や目的に応じて選ぶのです。

ネガティブトレーニングも取り入れましょう。週1回程度、開く動作を3〜5秒かけてゆっくり行うセットを加えると、違う刺激が入ります。

中級者プラン:週4〜5回、負荷と回数を日替わりで変えてバリエーション

他のトレーニングとの組み合わせも考えましょう。リストカール、ファーマーズウォークなど、前腕を鍛える種目を追加すると、総合的な握力向上につながります。

定期的に測定して記録を更新。月初に握力を測定し、前月からの成長を確認するのです。停滞期があっても、長期的には向上しているはずです。

上級者向けトレーニングプラン

握力60kg以上の上級者には、より専門的で高強度なプランが必要です。通常のトレーニングでは、刺激が不十分になってきます。

ピリオダイゼーション(期分け)を取り入れましょう。4週間高強度→2週間低強度→4週間高強度、というサイクルを繰り返すのです。常に高強度だと、オーバートレーニングのリスクがあります。

高負荷グリッパーを使用。60kg以上の負荷で、6〜8回×5セットを行います。Captains of Crushなどの専門的なグリッパーも検討すべきでしょう。

アイソメトリック(等尺性収縮)も効果的。グリッパーを閉じた状態で10〜30秒キープすることで、別の刺激が入ります。

上級者プラン:ピリオダイゼーション、高負荷グリッパー、アイソメトリック

片手デッドハングなど、他の握力トレーニングと組み合わせます。グリッパーだけでは刺激が偏るため、多角的なアプローチが必要です。

競技を目指すのも一つの方法。握力競技やアームレスリングなど、具体的な目標があるとモチベーションが維持できるでしょう。

コーチやトレーナーの指導を受けることも検討すべき。上級レベルになると、独学では限界があり、専門家のアドバイスが効果的なのです。

ハンドグリップトレーニングの注意点

続いてはハンドグリップトレーニングの注意点を確認していきます。

やりすぎのリスクと予防

ハンドグリップトレーニングは、やりすぎると逆効果になります。適切な量と休養のバランスが重要です。

やりすぎの兆候は以下の通り。慢性的な手や前腕の疲労感、握力の低下、睡眠の質の悪化、モチベーションの低下などです。これらが現れたら、オーバートレーニングの可能性があります。

毎日高強度でトレーニングするのは危険。筋肉の回復が追いつかず、怪我や慢性的な障害につながるのです。

1日に何セットもやりすぎるのも問題。5セット以上は、ほとんどの人にとって過剰。効果が頭打ちになり、疲労だけが蓄積します。

やりすぎのサイン:慢性疲労、握力低下、睡眠悪化。これらがあれば休養を

予防策は、適切な頻度と休養日の確保。週3〜4回、最低48時間の休養を守ることが基本です。

疲労が残っている時は、無理せず休む勇気も必要。「今日はやらない」という選択も、長期的には正しい判断なのです。

定期的にディロード(負荷を落とす期間)を入れましょう。8〜12週間ごとに、1〜2週間は負荷を50〜60%に落とすことで、身体を回復させられます。

怪我を防ぐためのポイント

ハンドグリップトレーニングで最も多い怪我は、腱鞘炎と手首の痛みです。これらを予防するポイントを押さえましょう。

ウォーミングアップを必ず行うこと。トレーニング前に、軽く手を開閉したり、手首を回したりして筋肉を温めます。3〜5分のウォーミングアップで、怪我のリスクが大幅に減るのです。

正しいフォームを維持すること。疲れてくるとフォームが崩れがちですが、崩れたら即座にセットを終了すべきです。

痛みを感じたら即座に中止。「少し痛いけど大丈夫」は危険な考え方。痛みは身体からのSOS信号なのです。

怪我予防の鉄則:ウォーミングアップ必須、正しいフォーム維持、痛みがあれば即中止

トレーニング後のクールダウンとストレッチも重要。手首や指をゆっくり伸ばすことで、筋肉の緊張をほぐせます。

アイシングも効果的。トレーニング後に手を冷水に浸したり、保冷剤で冷やしたりすると、炎症を予防できるでしょう。

既に痛みがある場合は、完全に回復するまでトレーニングを中止。無理に続けると、慢性的な障害になる可能性があるのです。

効果が出ない時の見直しポイント

3ヶ月以上トレーニングしても効果が出ない場合、何かが間違っている可能性があります。以下のポイントを見直しましょう。

負荷が適切か確認。軽すぎると効果が出ず、重すぎると回数がこなせません。現在の握力の70〜80%が適切な負荷です。

回数とセット数が適切か。筋力向上なら6〜12回×3〜5セットが基本。これより少ないと刺激が不足します。

頻度が適切か。週1回では不十分、週6〜7回は多すぎます。週3〜4回が理想的でしょう。

効果が出ない原因:負荷・回数・頻度のいずれかが不適切な可能性が高い

フォームが正しいか再確認。間違ったフォームでは、効果が半減します。動画を撮って自分のフォームをチェックするのも良い方法です。

栄養が不足していないか。特にタンパク質が不足すると、筋肉が成長しません。体重1kgあたり1.2〜1.5gのタンパク質を摂取しましょう。

睡眠が十分か。7〜8時間の質の良い睡眠がないと、筋肉は成長しません。睡眠不足は、トレーニング効果を大幅に低下させるのです。

他の要因も考慮すべき。ストレス過多、病気、薬の副作用などが、筋力向上を妨げることもあります。心配な場合は、医師に相談しましょう。

まとめ ハンドグリップの回数は何回?何キロが目安?

ハンドグリップの正しい握り方は、手のひら全体でしっかり握り、手首を真っすぐに保ち、腕を自然に下ろした状態で行うこと。指先だけで握ったり、反動を使ったりするのは間違いで、効果が半減します。

回数は目的によって異なり、筋力アップなら6〜12回×3〜5セット、筋持久力向上なら15〜25回×3〜4セットが基本。トレーニング頻度は週3〜4回が理想的で、最低48時間の休養を確保することが重要です。

負荷設定は現在の握力の70〜80%が目安。初心者は男性20〜30kg、女性15〜20kgから始め、目標回数が2週間連続で楽にできるようになったら2〜3kg刻みで負荷を上げていきましょう。

効果を出すには正しいフォーム、適切な負荷・回数・頻度、十分な休養と栄養が必要。やりすぎは逆効果で、痛みを感じたら即座に中止すること。3ヶ月継続すれば確実に握力は向上するため、焦らず着実にトレーニングを続けることが成功の鍵なのです。